■天若日子/天稚彦 /あめのわかひこ


【人物/ストーリー】

中つ国を我がものにしたい天照大神が、中つ国の統治者・大国主のもとに高天原から派遣した使者の一人。 しかしこれがなかなかのくわせ者で、任務も果たさず、大国主の娘の下照比売を妻にめとり、ゆくゆくは 自分が中つ国を支配しようと企んでいたのでした。

8年たっても若日子が何の報告もしてこないので、高天原の神々は様子を探らせるべく一羽のキジを中つ国に 遣わします。しかしそのキジを、若日子は、中つ国の神々を平定するために高天原で賜わった弓矢で射殺して しまいます。

キジを射た矢は、高天原の神々の元まで飛んできました。高天原の重鎮・高御産巣日神は、若日子の矢とわかり、 血がついているのを見て、「若日子が命令通り中つ国の荒ぶる神を射た矢なら、若日子に 当たるな。若日子に邪まな心があるなら、この矢に当たって死ね」と言って、矢を投げ返します。そして、 その通り、若日子は矢に当たって死んでしまうのでした。

【神楽での扱い】

そんなドラマティックなストーリー背景からか、神楽でも天孫降臨の冒頭のソロなど、注目を集める花形的な 役回り? どっしりとした面付の神と対照的にシャープでかっこいい色男的ポジション?(…私が個人的に 好きなキャラだからそう感じるだけかもですが)

【家族構成など】

父は天津国玉の神、中つ国での妻は下照比売。日本書紀の一書によると、国神の娘をたくさんめとって いたという記述もあり、高天原にも妻子あり…かなりモテ男? 家族でさえ間違えるほど容姿がそっくりの 阿遅志貴高日子根の神(下照比売の兄)とは親友。


(登場演目) 天孫降臨、降臨、返矢、神使、他




< 天孫降臨・降臨 >


  


(重岡岩戸神楽保存会)   (城原神楽保存会)   (清川子ども神楽保存会)




< 返矢・神使 >


 


(御嶽神楽)       (阿蘇野神楽座)





(最終更新日:2011.8.10)