重岡岩戸神楽保存会












■活動拠点 /佐伯市宇目(かつての大野郡重岡村伏野地区)


 

六柱神社(佐伯市弥生提内)            福良天満宮(臼杵市)



■流派 /御嶽流


■沿革


 旧大野郡白山村(はくさんむら)奥畑(おくばた)から神楽を伝授し、大正11年に伏野(ふせの)神楽として 発足。当時の青年会有志ともども初代楽長が大野郡の各神楽座で修行を積み、重岡地区に寄付金をあおぎ、 京都で衣装を購入し、道具や面を製作して楽員を育て、その翌年に「伏野神楽」として誕生せしめた。その年、 日豊線開通記念行事に重岡駅前と村内の鳶野尾神社前で初の奉納がなされ、春には、重岡村全地域で御礼 奉納したという記録が残っている。その後、昭和30年の市町村合併と同じくして重岡岩戸神楽保存会と改名。 昭和50年代に衰退の一途をたどった時期もあったが、発足から今日まで途絶えることなく受け継がれる。


■現在の活動


 県南地域の各地区から神楽の奉納依頼が多数あり、地域の氏神様のお祭りや厄除などの祈願の神楽として、 2月から4月にかけて毎週のように神楽を奉納し、昼から始まった神楽が深夜すぎになることがほとんど。 「五方礼始」にはじまり舞納めの「大神」まで、12番の神楽が演じられる他、個人の希望にもとづき、商売繁盛、 家内安全、無病息災を祈って神楽が舞われる。その他、地元の祭りやイベント、福祉施設の慰問など積極的に協力し、 県内外を問わず、年間を通じて数多く公演している。


 参考文献:「平成六年度助成」(生命保険?か何かの企業による郷土芸能への助成事業のリスト。
         すみません、手元にコピーの一部しか残っておらず、資料のタイトルを失念しました…)、
        「第1回由布市全国神楽大会パンフレット」


■特徴・個人的おすすめポイント


 御嶽流の神楽の中でも、他と一味違う独特の個性を持ち、お囃子のメロディーや舞にそれが如実に表れています。 勇壮で荒々しく、躍動的な舞が特徴。登場神が、それぞれ生き生きとしてキャラが立っているのも魅力です。 やんちゃで俺様で困った暴れん坊だけど、愛嬌があって、時には弱さを見せたりもして、どこか憎めないスサノオ、 クールでかっこいい真面目キャラ担当の神々、お茶目な道化たち、愛らしい姫などなど…。そして、面や衣装に かなり美意識を感じます。色合い、シルエット、質感など絶妙で、舞の、生身の人間のあふれる躍動感を損なわずに さらに引き立てていて、絵になるかっこよさです。


 


(最終更新日:2011.3.9)