重岡岩戸神楽 直川奉納 レポ



2011年3月20日、大分県佐伯市直川にて、重岡岩戸神楽さんの奉納を観てまいりました





2月〜4月にかけて、大分の県南地域各地で、ほぼ毎週末のように、地区のお祭りで神楽を奉納する重岡岩戸神楽 保存会のみなさん。…逆に、このシーズンを逃すと、一日中通してじっくり重岡岩戸神楽を観れる機会は、なかなか ない…という、春に集中型の神楽でもあり…(あ、でも、春に比べると少ないですが、秋にも奉納があったり、 年間を通じて各種イベント出演などもされています)

去年は、重岡さんの秋の奉納を観に行こうとしてたら、季節はずれの台風に見舞われ中止になってしまったため、 今回、やっとこさ一年ぶりに観に行くことができた私…というわけで、うっかりしてたら1年くらい観る機会を なくしてしまうおそれがあるという、ある意味レアな重岡さんです(笑) 「やっと観れる!!」と、 意気込み充分で、いざ直川へ!!



 


3月12日に運転開始したばかりの、新幹線みずほに乗れて、ちょっとラッキー♪

そして神楽友達と合流して、会場へ! 雨のため、会場が屋外から公民館内に変更に。





最初の五方礼始には間に合わなかったけど、2つめの演目、五穀舞がちょうど始まったところ!

登場するのはスサノオor月読と、オオゲツヒメor保食神(古事記と日本書紀で登場人物が違う)





お腹を空かせた月読(たしか重岡さんでは月読と保食神)は、

食べ物の神様・保食神にごちそうしてもらうのですが…





保食神が、口や尻などから食べ物を出すのを目撃した月読は、

激怒して保食神を斬り殺してしまい…その亡骸から五穀が生じるというお話


下品な絵でお目汚し失礼いたします…ちょっと描いてみたかったんですが…どーでもいいですが、保食神 (もしくはオオゲツヒメ)は、食べ物の神様だけに、ぽっちゃり系なイメージにしてみました。ていうか、この神様、 神楽では、おじいさんぽい姿で登場したり、女性型の場合でも華やかなお姫様ではなく、かなり簡素な衣装で登場 したりしてますよね。

オオゲツヒメ…せっかく「姫」なのに、もっと華やかな衣装で登場すればいいのに、って、 ひっかかってたんですが…こう言っちゃあアレですが、この神様、容姿的に、あまりイケてる外見ではない… というのを、神楽は暗に表現しているのではないかと…なーんて推測してみたりして…(す、すみません、 神様に対して失礼極まりない発言…!!)

考えてみたら、「体から食べ物を出す」っていうのも、男性的には、ナイスバディーなお色気むんむん美女の体から 出てきた食べ物だったら、激怒するより、むしろ嬉しかったりして…? なーんてね…あ、いや、 すみません、そんな馬鹿なことばっか言ってたら、男性に失礼ですね(笑)






とにかく、怒った月読は、保食神を斬り殺してしまいます


 


そこに高天原から颯爽と神々がやってきて、保食神の体から生じた五穀の種を持ち帰ります





後から聞いた話ですが、この中に、さっき保食神を舞った舞い手さんがいるそう。どの

舞い手さんかわかるかな?(ヒント、帯の色) 全然気づかなかった〜、一人二役、すごいなぁ


 


神々、手にしたお盆から、五穀の種を蒔きます。お菓子や飴やお餅をまく五穀舞しか

今まで観たことなくって、重岡さんの五穀舞では、本当に五穀をまいててびっくり!





争奪戦が起こらない、こんな平和な五穀舞は初めて観た…!

庄内とか清川とかでこの五穀舞をやったら、どんな反応が…たぶん、びっくりするだろうな(笑)


 


そして、神々の喜びの舞(?)が楽しい!! はつらつとして、うきうきする♪





雨のため、舞い手も観客も同じ空間・同じ目線の高さという、めっちゃ間近で観れて、迫力!





続いては柴引です。どの演目もみんな、登場時にポーズ決めるのがかっこいいのよね♪

でも今回、花道がなくて、ちょっと残念。花道を堂々と進む神々、見どころのひとつですよね。





荒々しく舞う荒神がかっこいい! 柴引も、舞い手さんの個性が色濃く出る演目ですよね。

同じ柴引でも、舞い手さんによって、かなり印象が違ったりしますよね。 舞の中に、自分なりにアレンジや独自の所作を取り入れてみたりもする…みたいな話を聞いたような。 今回もいろいろかっこよかったけど、中でも、鞭を突き出して、くるっと水平に一回転する動きがかっこよくて 印象に残ったなぁ。心ときめくいい動きが見事に決まった瞬間って、目にした瞬間、はっと心が 引き寄せられるような感じがしますよね。



 


赤ちゃんと柴を引き合う荒神…か、かわいい…!(きゅん)





そして抱っこ。かわいい〜〜!! 会場中が、笑顔に包まれます


 


男の子がターゲットに。抱っこしてぐるぐる〜〜。

そして、帰してもらえるかと思ったら…えっ、通せんぼ!!?


 


「これで、あいつを追い払うんだ!」とばかり、男の子に鞭を持たせるお囃子のみなさん。

こわごわ荒神に立ち向かう男の子。鞭におびえて、下手に出る荒神がかわいい(しかしこの後、

かわいくない反撃に出る荒神…子供はどうしても泣かせないと気がすまないようです)





鞭を上にかざし、舞台の一番前の端に立って、そこから後ろに勢いよくジャンプで突進!!

後ろ見てないのに、壁に激突したりしないのがすごい


 


柴引の荒神の、このダイナミックな舞がかっこよくて好き!



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