めちゃめちゃど派手な柴曳です。 最初は普通に荒神が1人で舞い始めるのですが…背後から湧きあがるスモーク、 その中から、次々とたくさんの荒神が登場、とっかえひっかえ大暴れ! ひっぱれひっぱれ〜〜それそれそれ〜〜 そしてお約束、客席に降りてきて子どもをさらったり… 荒神達の総大将? ど派手な荒神様が登場。 手にした杖から火と煙を振りまき、派手に大暴れ! …もう、何でもありです! あ、いや…たぶん、私は先入観として、今まで石見神楽と大分の神楽は全く別物として、それぞれ切り離して観ていたので、それでちょっとしたカルチャーショックを感じちゃっただけで、この柴曳きだけを純粋に観ると、全く違和感はないのではないかと思います。異文化の良いところをとり入れて、より良い神楽を目指そうとする、庄内神楽の意欲的な一端を感じました。 大分の神楽はもともと、約560年前より伝わる大分県豊後大野市清川の御嶽神楽やその周辺の神楽(深山流・浅草流など)を起源とするものが多く、庄内神楽もその例外ではないようです(…資料の読み込みが甘いので、ちゃんと理解できてるか自信がないですが…) そんな中で、「現在の庄内神楽が独特な舞いであるのは、明治の末期頃に出雲神楽を取り入れ庄内神楽を作り上げたことにあります。(中略)現在、庄内町畑田に出雲大社庄内教会がありますが、(中略)明治の始めより、この地区に出雲大社を神仰し、氏子として島根県へ行った人達がいた事もわかりました。高津神楽座の佐藤菊次郎氏を始め数名の者が同行し、習ったとも言われています。そして、出雲より来られた布教者の方々もこの庄内流神楽を作り上げるのにかかわったと考えられます。それが、明治三十五年から四十年頃ではないかと思われます。」と、資料にありました(神楽冊子「庄内神楽 神代 岩戸神楽のすべて」より) 高津神楽座というのは、庄内神楽の元祖と言われる神楽座です。なるほど…そうだったんですね。庄内神楽の人気演目「大蛇退治」や「日割」は、出雲神楽の影響を色濃く受けるものだと言われますし、庄内神楽と出雲の神楽との繋がりの深さを感じます。異文化に対して、拒絶したり否定するのではなく、お互いに良いところを認め合い、取り入れて、向上していこうとする姿勢…それが古くから今にも脈々と受け継がれていることに、改めて感動です…! 雨が降る中でもおかまいなし、ターゲットの子どもを求めて客席を闊歩する荒神様。 「さらってきました!」 「うむ、ごくろう」 「わ〜〜あっちであんなことしてる!」 「あ〜〜こっちも…!」 たくさんの荒神達が、あちこちで何かやらかしてるので、どこを観たらいいやら、 目で追うのが大変…! とても贅沢で楽しい柴曳でした! 続いては、庄内子供神楽座による「太平楽」です。 天下泰平を祝い、扇や剣を振りかざして華麗に勇壮に舞います。 わ〜〜太平楽! こないだの由布市全国神楽大会で、庄内神楽の 平石神楽座さんのかっこいい太平楽を観て以来、大好きな演目です! !!! す…すごい…すごすぎ…!! 始まった瞬間、衝撃が走り鳥肌が立つほどの…すごいかっこいい!! キレのある敏捷な動き、恐ろしい程揃った舞の美しさに息をのみ…目が離せません!! 「はいやーさぁっ!!」 「えいさっ!!」 「えいやぁっさぁっ!!」 ちっちゃい体で、めいっぱい張り上げる声がりりしくもこどもらしく、かわいい ギャップがまた、たまりません!(きゅん) もーかわいいったらかっこいいったら…! 剣を振りかざし…か、かっこよすぎる…!! 複雑な動きで剣を振りまわし、4人の連携のとれた舞、前後左右に跳び回り、 舞台狭しと舞い踊り…流れるような勇壮華麗な舞を見せていたかと思うと… 不意に、キレのある太刀筋で空を断ち切り(これがもーかっこよくて…!)、 流れが変わる…この神楽ならではの独特のリズム・緩急・構成が魅力です…! うわ〜〜思わず、シャッターを押す手も忘れて見入ってしまい… あまり写真撮れてなくて…ショック…! バカバカ私のバカ――! いや、もう、本当に、あまりにも見とれてしまって、時間が経つのが早くて、 えっ、あ、あれ? もう終わり!? うそ―――!? って感じで…! わ〜〜まだ終わらないで〜〜! もっとずっと観てたいよ…! めちゃくちゃかっこよかったです…! ありがとう、庄内子供神楽座のみなさん! かっこいい神楽に感動すると、いつも思うけど、 この感動…もっとたくさんいろんな方に見てほしい、見せてあげたい…ってすごく思います。 |